最初で最後の涙  10/24(火)訂正

私には

10年近く仕事でお世話になった

男性の方がいます。

私は、その仕事を辞めた後も、

年に2回か3回、

仕事先に遊びに行っていました。

ある年の春、

その方は少し身体に違和感を感じた為、

病院へ行き、検査をしました。

そして、その結果

 

「ほんの小さなものがある」と言われました。

 

でも、そのままになり、

仕事も忙しく

病院からも何もなく…

 

仕事をこなしていました。

 

 

でも、段々と、

体調が思わしくないので、

再び、病院へ行き、検査をします。

 

 

          

 

 

数ヶ月前の「ほんの小さなもの」 

 

                              

 

 

それが、「ガン」だとわかりました。

「肺がん」でした。

 

 

 

でも、仕事を休むことは、出来ません。

なぜなら、その方ひとりで

やっていたからです。

仕事をしながらの抗がん剤治療が始まります。

抗がん剤

抗がん剤は、人によって相性、合う、

合わないが、あると、その時知りました。

その方には、その抗がん剤は、

合っていませんでした。

いつも抗がん剤の後は、具合が悪くなります。

 

 

仕事先から、その方の自宅までは、

約1時間30分~2時間ぐらい

だったと思います。

帰ることも、辛かったと…      

家には帰らず、狭い仕事先に

布団を敷いて寝ていました。

その内、ひとつ隣の駅近くに

ウィークリーマンションを借り、

その後、入院することに…

            

 

初めに入院した病院から、何週間後には、

違う病院へ転院しました。

その転院先は、今の私の、

仕事先のひとつ、隣の駅の病院です。

仕事が、終わった後、行ける時には

顔を見に行っていました。

 

 

そして、仕事が休みの日に、

私が辞めた後、私の仕事を引き継いだ女性に

会いたがっていたので、一緒に行きました。

その女性もその後、

辞めて違う仕事をしています。

 

はじめに、私の顔を見た瞬間

「わぁー、来てくれたの!」と、

すごく喜んでくれて…

会いたがっていた女性の顔を見た時もまた、

とても喜び、嬉しい顔になりました。

 

 

三人でいろんな話をしていた時

突然、その方が

「仕事もこれからだって言うのに悔しい」と…

悔し涙をこぼしました…

 

 

はじめてでした…

はじめて、その方は私たちの前で泣きました…

 

 

 

 

 

その一週間後 

平成20年12月20日にその方は亡くなりました…

71歳でした…

 

 

亡くなった後

11月の終わりか12月のはじめに

その方には、病院の先生から

「余命一ヶ月」と、言われていたと、

奥さまから聞きました。

 

 

 

その方が、私たち二人に見せた

私たちがはじめて見た

最初で最後の涙

その中には、

たくさんの想いがあったと思います。

そして、私たちを見た時のあの嬉しい顔….

 

忘れたくない。

いつかは、忘れてしまうのかもしれない。

でも、忘れたくない。

あの時の笑顔と涙…

 

 

その方はなんとなく、私の父親に似ています…

背が高くて同じ血液型というところ 。

その方は、とても物知りで、

わからないことを聞くと、

なんでも知っていて教えてくれます。

そして、とても紳士的なところ。と、言うか…

笑ってしまう。と、言うか…

 

私とは、行ったことはありませんが、

私が辞めた後、

仕事関係の女性と、カラオケや食事に、

行く時には、

髪の毛をセットし、

おしゃれをして行っていたそうです。(笑)

 

 

そして、もうひとつ忘れられないこと…

その方がまだ、元気な時、

私が、遊びに行った時に言ったこと

「忙しいんだから

 無理して来なくてもいいんだよ」と、

何度かですが、優しく言っていました。

 

 

でも、それは、

「来れる時にはいつでもいいから、

 遊びにおいで、遊びに来ていいんだよ。」

 

その裏返しだったのではないかと、

後になって気がつきました…

 

亡くなった年の春頃から、

具合が悪くなるまでは、

前の年よりは、会いに行っていなかった…

もっと行けばよかった…と、

後悔しています…

 

約10ヵ月でした。

「ほんの小さなもの」と、言われて…

 

その時もっと早くに病院で、

もう一度、検査をしていれば…

そして、

私も、もっと早く、何度か会いに行って、

病院へ行くことを進めていれば…と、

今でも思います…

「後悔先に立たず」 

 

 

 

ASKAさんの『MV集+いろいろ』の中で

ASKAさんが、お母様のお話をしているのを

観て思い出しました。

 

気丈にしていても

誰だって悲しい

誰だって生きたい。生きていたい。

後悔したくない。

後悔したくないけど、でも…

その時、気がつかなかったことを

後になって気がつく… 

 

 

人の人生。人の生きる道。

人が生きる。ということ

 

 

 

 

 

      

 

その方が、亡くなる一週間前に言ったこと

元気な頃にも、言われたこと

それは

 

「とうとう、嫁にいかなかったなぁ」と…

               (笑)(^ー^)

 

 

 

 

 

 

平成29年10月24日火曜日 現在

「おかげさまで!

 社長ォーーーー!!! 

 今も嫁には行っていません!!

 これからも、もう!ないです!!!」

 

    😂✌ガハッ♪Ю―(^▽^o) ♪